【症例報告】数年前の椎間板ヘルニア後も続く坐骨神経痛

坐骨神経痛が続くのはヘルニア以外の問題もある?

今回ご紹介するのは、椎間板ヘルニアになった後もずっと続いている坐骨神経痛です

 

椎間板ヘルニアの症状として、坐骨神経痛は代表的な症状のひとつです

通常、ヘルニアは時間が経つと自然に消えていくので、神経の圧迫もなくなっていくと考えられています

ところがこの症例に限らず、ヘルニアがなくなった後も坐骨神経痛が続くことが少なくありません

 

この方は、数年前にヘルニアになってから太ももの裏に痛みが続いています

数年も経っていると、ヘルニアもなくなり痛みもおさまっているはずなのですが・・・

 

であれば、他に一体どんなことが影響しているのでしょうか?

 

こうした場合、よつ葉カイロプラクティックではどのように検査・施術していくのか?

あなたの参考にしてくださいね

 

 

 

問診

30代 男性 会社員

 

主訴:坐骨神経痛

 

  • 数年前に椎間板ヘルニアになってからももの裏に痛みがある
  • MRIではL4/5にヘルニアがあった
  • 当時はしびれがあったが、現在はハリと痛み
  • ふくらはぎより下は、疲れやすくつりやすい
  • 左の足先はたまにピリピリする
  • 現在もリハビリに通院している

 

腰は鈍痛がある

肩甲骨周りのコリ

 

〈既往歴〉

数年前の椎間板ヘルニア時には左足にしびれがあった

→ブロック注射とリハビリ

 

〈病歴〉

特になし

 

状態が落ち着いてきたので運動はできるが、不安があるので思い切り運動がしたいとのこと

 

検査

腰の状態

・腰の可動域 (ー)

・左L5神経根 筋力弱化

・下肢の感覚 → 左足底鈍麻

・下肢腱反射 (ー)

・SLR (ー)

・L2可動制限

・仙腸関節可動制限

・大腰筋、左大殿筋緊張

ハムストリングス緊張→押すとしびれ

 

その他の状態

・前鋸筋 筋力(↓)

・C2可動制限

・T10可動制限

・前鋸筋緊張

・斜角筋緊張

 

 

経過と内容

初回施術

検査の結果から、ハムストリングスの部分で坐骨神経が絞扼(圧迫されていると考え施術

坐骨神経を絞扼しているハムストリングスをはじめ、腰椎の可動制限を調整

 

ただし、左L5神経根の筋力低下があるため、下部腰椎は直接施術せずに周辺から軽い刺激で始めた

同時に、肩甲骨周辺の状態もよくないので脊柱全体の影響も考えて施術

 

施術後は、ハムストリングスを押してもしびれがでないことを確認して終了

実際に運動をしてもらい状態を確認していくことにした

 

2回目以降の経過

2回目来院時、少し首肩甲骨周りはスッキリした。休日に走ったらお尻から膝裏に痛み

 

3回目、状態は大きく変わらない

坐骨神経に対する施術を増やして経過を見ることにした

 

4回目、運動後にもも裏にハリ

 

5回目、運動をしたがハリが出なかった

 

6回目、時々ハリ感は出るが落ち着いている

状態が落ち着いてきたので2週間で経過をみることにする

 

7回目、2週間空いたが、痛みはあまりない

 

コメント

椎間板ヘルニア後に何年も坐骨神経痛が残る場合、ヘルニア以外で神経に負荷がかかっていることがあります

負荷がかかりやすい場所はいくつかあり、坐骨神経がある場所に沿って検査をしていくと意外な場所で見つかることもあります

 

この方の場合は、お尻ではなくももの裏側(ハムストリングス)のところで坐骨神経にストレスがかかっていました

そのため、ヘルニアが改善したあとも症状として残っていたと考えられます

 

坐骨神経に負荷がかかりやすい場所だけでなく、解剖学的に考えて細かく検査をしていくことが改善につながりました

 

神経痛は改善していくのに時間のかかる症状ですが、比較的早く改善した症例でした

スポーツも不安なくできるようになって楽しんでいましたよ

 

なかなか改善していかない坐骨神経痛にお悩みでしたらご相談ください

もしかしたら、どこか別のところで神経に負荷がかかっているかもしれません

改善の糸口をいっしょに見つけていきましょう

 

 

よつ葉カイロプラクティック